これに目がなくて。

 何度かテレビ放映もしているので、ご覧になった方も多いと思います。『バイオ・ハザード(1)』。ジャンルはー、ゾンビアクションサバイバル? まー、それだけ! の映画ですが、私、あの映画にわくわくする箇所があるんです。えーと、1つだけ(悪いけど)。
 それは冒頭です。
 ヒロインは、お屋敷で記憶を失って目覚めるんです。
 私、これに目がないんだー。

 この家の普通の主婦だったのかな? 住んでた痕跡はある…?
その後、対ゾンビ戦。いろいろいわくのありそうな仲間のうちの誰かが元々知り合いだったとしても、ヒロインには分からない。時々、記憶に引っかかるけど…。
 こういうの、先が気になって仕方なくなります。

 記憶喪失モノの一番面白いところは、「自分はどんな人間なのか」「目の前にいる人物は本当に知らない人物か(あるいは、本当に知っている人間か)」という二つの疑惑でしょうか。ぞくぞくします。

 『ボーン』のシリーズもそうですね。「こんなことが咄嗟にできてしまう自分って!?」。あのシリーズは特にそれが顕著だし、大好きな殺し屋モノだし、…じつは好きです。

 他に記憶喪失のバリエーションに、映画『メメント』がありますか。
 『メメント』は、今、起こっていることも覚えていられない主人公が、追いかけたり逃げたりする様を、時系列を逆にして描写。

 1、観客にも特別な説明はない
 2、時を遡る

 この二つの要素でともすればめちゃくちゃになりそうなところを、巧くやり切っています。走ってるうちに、逃げてるのか追ってるのか分からなくなって、追ってみたら捕まりそうになるとか、さっきまで親切げだった女が、それより前の時間では敵で、じつは彼を騙してたんだと、(観客にだけ)分かるとか、設定を生かしきっていて、ニクイんです。


 最近読了した本も、正統派記憶喪失でした。
 『記憶をなくして汽車の旅 創元推理文庫』(コニス・リトル)
 

 ─目覚めると、わたしはオーストラリア横断鉄道の車中に。でも、自分の名前も何もかも思い出せない! 初対面のおじさん一家や自称婚約者の青年医師とメルボルンで合流するや、さらに奇怪な出来事が続発、とうとう殺人事件まで! 容疑をかけられたわたしは、終点パースに着くまでに記憶を取り戻し、犯人を突きとめることができるのか? サスペンスとユーモアあふれる鉄道ミステリ(あらすじより)


 少女小説的な上品なミステリで、なかなか気に入りました。少女小説と記憶喪失、相性がいいです。(ほら、メロドラマとも相性がいいじゃん?)
 ミステリとしても良いんじゃないかな? 犯人が分からなかったんです。単純な事件なのにー。
 著者コニス・リトルは、少女小説的上品ミステリーがお得意みたいです。次は、『夜ふかし屋敷のしのび足』を読むんだー。

 ─ホテル暮らしをしているわたしに、友人のセルマが助けを求めてきた。離婚調停中の夫の手に、別の男性に出したラブレターが渡ってしまった。ついては偽メイドとして夫の屋敷にもぐりこみ、ラブレターを奪い返してきてほしいという。首尾よく屋敷に入ったはいいものの、慣れない家事や謎めいた住人に翻弄され続けるわたし。そのうえ殺人事件まで起きて…。コミカルなミステリ(あらすじより)


 面白そうでしょ?
 角川文庫マイディアストーリー・ミステリ部門があったら、入れてあげたい感じです。

ちょっと言いたい本

  •   25, 2009 23:39