世界に進出するか、しないか。

 『のだめカンタービレ』が次回で最終回だって。ヤホーのニュースになってました。

 おぉー。なんてタイムリー。
 じゃ、9/19の記事のつづきね。


 物語には、「先がわからなくて、どうなるのかをワクワクして楽しむ類」と、「最終的にどうなるかはわかっているけど、その過程を楽しむ類」があります。当たり前ですか。まー、そう言わず聞いたって。

 それで行くと、のだめは、後者ですね。のだめと千秋先輩が別れるはずありませんから。そんなの、そんなの、サザエさんとマスオさんが別れるくらいあり得ません。「二人が愛し合ってるから」じゃなくて、「そんな話じゃない」からです。
 
 しかもなー、一緒に世界に出てしまってるからなー。
 「世界進出」って、重要なポイントです。

 9/19に話題にしている『SWAN』。バレエ漫画ですが、人と競い合う競技マンガ(コンクールや試合がある)としては、バレエも『のだめ』も似ています。少なくとも似た部分があります。(多分、テニスも野球も将棋も囲碁も似てるけど、一人でも二人でもやる点と、芸術性がある点が余計似てる)

 『SWAN』は、あまりパッとしなかったヒロインが著名な先生に見出され、次々に現れるライバルと競いつつ、日本国内の大コンクールで成績を残し、留学のチャンスをモノにし、「パートナー(仮)」とアメリカに留学します。
 そこでぶつかるのは「世界の壁」。今まで以上にすごい人がたくさんいます。
 パートナー(仮)には明らかな実力があり、悩んでいる時に甘やかしてくれるタイプでもないので、すれ違いが生まれます。
 その間にパートナー(仮)とは別の男が現れ、恋しますが、男は骨肉腫で死んでしまいます。
 1年後、昔なじみの男(実力いま一歩)を相手役にして、最大のライバル(リリアナ)とダブルキャスト(同じ演目を踊る)で競い合うことになりますが、結果、大敗(実質勝ちだけど、あくまでも外見上は負け)。
 失意のうちにも忽然と、もともとのパートナー(仮)こそが「本物の相手」と悟り、吹雪の中で再会。これから先も共にやっていくのだ、ついにパートナー(正)!──。的に終わります。
 そんな骨子です(なんか…ゴメンね)。※好きなんですよ。

 昔、激しくわくわくしたもんでしたが、今思えば、それ以外あり得ないっちゅーか。分析してみると、完璧なシナリオです。常に最良の選択で進んでるシナリオに感服。


 ここで思い出してほしいのが『のだめ』です。
 世界進出後、(「別の男」の箇所は省いて)やっぱそれ以外あり得ないでしょ。
 千秋先輩は実力者だし、甘やかして慰めてくれるタイプでもないし、すれ違うでしょ。
 世界進出の展開をしたのに、のだめがすぐに世界で成功するはずもない(したら終わるし)。学ぶことはいっぱいある。
 その間に、のだめが気に入ってるあの曲を、目下最大のライバルに弾かれちゃう。ゲーン。

 ってトコまでは、私、実際に読みましたよ。
 だからもうね、常に最良のシナリオを考え詰めるとそうなっていくしかないんだから。だって、腕を磨いて、先輩に追いついて、共演して成功しただけじゃ盛り上がらないからね。一度ライバルにやられないとね。
 (のだめがより一層可哀想なところは、その曲を「千秋先輩と」ライバルにやられちゃったってところですけども。)


 えー、つまり「世界進出」をしてしまったら、一本道と言うか、割りと先が見えると言うか、最終回が見えてくるんですよね。
 特に、のだめの場合、他の男で揺さぶりをかけるわけにも行かないし(サザエさんは揺さぶられない)。ただ、普通の主人公は疑問なく一心不乱にがんばるもんですが、のだめは才能がありながら辞めそうになったり集中を欠いたりするのが、それるべき脇道でしょうか。

 「世界進出」をしなければ、まだまだ選択肢はいっぱいあります。物語において、「世界進出」は重要な分岐点。


 というわけで、のだめと千秋先輩が吹雪の中で再会して、これからのバレエ人生を共に歩むことを決意する最終回(違)を楽しみに待ってます。

 注:どっちの作品も大好きです。

好きな本ちょっと言いたい本

  •   26, 2009 17:10