なんたら帖。

 子どもの書いた「なんたら帖」、みたいなものが好きです。
 「は? なんたら帖?」と思った方、すみません。うまく言えません。
 好例としては、みうらじゅんさんが『見仏記』の中(の口絵ページ)で紹介している、ご自身が子どもの頃に書いた「仏像スクラップ」を挙げられるでしょうか。
 小学生だったみうらじゅんが、拝観チケットを貼り込み、感想を書き入れてあるという品。「筆文字を装った俳句」も書いてあります。笑っちゃうとこですが、これ、わかりすぎてツライ。子どもの頃、さらさらとつながった筆文字に憧れましたよね。わかる。

 じつは、私も小学校1年生の頃、自分で挿絵も書いた詩集を作った記憶があります。
 今見たら、気絶すると思います。幸い残っていません。ホッ。
 私のなんかは、多分、数ページだけ書いてペラッペラだったと思うのですが、「なんたら帖」はみっしり書いてあればあるほど、楽しい。問題は情熱です。パッション。

 未熟な知識と未熟な心と激しい情熱が見て取れる、子どもの書き物こそが「なんたら帖」の醍醐味。そんな「なんたら帖」が大好きなんです。みっしり書いてあればあるほど、ものの見え方や世界観が、幻想小説のように面白いじゃないですか。その時にしか書けない世界。

 それでまぁ、常々その手のものには注目しているのですが──
 最近、ふと思い出しまして。
 以前、在庫していた写真集、面白かったなって。
 洋書でした(フランス語)。
 作者はジャック・アンリ・ラルティーグ。
 お金持ちの家に生まれ、幼少期から、当時まだ珍しかったカメラを買い与えられ、身の回りの人物・事物を撮りまくっていたという彼。(テケトーです。違ってたらすみません。) その彼の少年時代の自伝っぽい写真集。…だったのではないかと!

 文章は大人の彼の書いたもので(そこは残念)、写真が少年時代に撮ったものだったと思う

 フランス語だし、ボロボロだし、めっちゃ安く売ってしまいました。道端(のイベント)で。ガーン。
 私から、ジャック・アンリ・ラルティーグの写真集を買った方、これを見たら返してください(冗談です)。

 で、さらにふと思いつきまして。
 アマゾンで検索したら、邦訳が出てるじゃないですか!
 なんか表紙が違うけど、これかもしれん。
 しかも、高ーッ!
 ガーン。
 まぁ、違うかもしれんけどね。

 やっぱり返してください(笑)。



 あと、「なんたら帖」のバリエーションではありますが、スティーヴン・ミルハウザーの『エドウィン・マルハウス』も好きなパターン。子どもの書いた子どもの伝記ですよ。(という設定で大人が書いた小説ですけど。)



mini4-027-01.jpg それから、当店で長らく在庫してる(高価だから売れない)、雑誌「ひまわり」の付録の「夏休みの手帖」。いいんですよ、「夏休みに着た洋服」「夏休みに書いた手紙」、そんなことを記録する帖面。うちの在庫は書き込み無し。それはそれでいいけれど、いつか、みっちり書き込まれた当時の少女の夏休みをのぞき見たいという希望を持っています。
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 時々、自分で書き込むタイプの詩集のようなものを入荷することはあるんですが(大人のヤツ)、みんなすぐ飽きちゃうみたいで、ほんの少し、サブイ詩(ごめん)を書いて終了してるんですよね。小学校の頃の私と同じやん?
 というわけで、熱心に書き込んである「なんたら帖」、しかも子どものヤツはすごーく貴重なのです。

不明の本ちょっと言いたい本好きな本

  •   26, 2017 10:58